昔の恋人との再会に燃えがる

取って付けたような理由を2、3挙げると、彼は一方的に別れを告げた。
呆気にとられて涙も出なかった私は、じきに彼のことを忘れていったが、とにかくふられたらしいということは記憶のファイルに残った。

それから数年。
誰から連絡先を聞いたのか、彼が電話をかけてきた。

何のための電話なのかいぶかしむ私に、彼は昔の思い出話を懐かしそうにしている。
どういう経緯を辿ったかはわからない。
しかし、彼の中では、私との付き合いが「良い思い出」というフォルダーに分類されているようだ。

記憶なんて主観的なものだから、彼と私の記憶のどちらが正しいかは今さら判断できない。

そんなことをぼんやり考えていた私は、彼の「タイムマシンに乗って過去に戻れるとしたら、昔の俺に『彼女と別れるのは間違いだ』と教えてやるんだけど」というセリフで我に返り、「私はタイムマシンに乗ったら、昔の私に『その男と別れて正解だから』って言うわ」と電話を切った。

そして彼の記憶ファイルを「失恋」フォルダーから軽やかに削除した。

歴史ある中国の都市伝説

中国から日本にやってきていた留学生に聞いた話です。
中国では好きな人に履物をプレゼントすると「好きな人が自分の前から立ち去る」と言われているそうです。

これ、中国に伝わる都市伝説のひとつらしいですよ。
新しい履物は新しい別の誰か、ということのようで、それを履くということは、新しい別の誰かのもとに好きな人は行ってしまうということなんですって。

何千年かの歴史がある中国の言い伝えだと思うと妙に納得してしまいませんか?
この話を聞いてから、彼に「かわいいパンプスが欲しい」っておねだりするの辞めました!
だって彼とずっと一緒にいたいから・・・たった1足の靴をプレゼントされたことで大好きな彼が離れていくなんてイヤですものね!

恋バナや恋愛相談、夫婦間の不協和音など、強烈な話

知人の元カレは妻子持ちだった

知人の過去の恋愛不幸話を聞いていた。
「彼の都合の良い日だけ会う」「急に数週間連絡が途切れた」など元カレへの文句ばかり。
相槌を打っていたらその元カレが妻子持ちだったと分かりそれ以上話を聞く気が失せた。

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