びびびっと来た

もう30年以上前のことになろうか。
当時人気絶頂だった女性アイドルが、そのときお付き合いしていた俳優と結婚することになり、会見を開いた。

馴れ初めについての質問で「ビビビっと来ました」と話し、この言葉が当時大流行したという。
私がまだ生まれる前の芸能界の話題なのに、ずっと語り継がれていくほど、その文言が印象に残ったということだろう。
私はこの「ビビビっと来ました」について、よく頷ける。

合コンで顔を合わせた瞬間から「あ!この人だ!」と電気が走るようになるのである。
これは私だけに走る電気ではなく、互いの間に一瞬で流れる。
具体的には目線がピッと合ってにっこりと微笑んだりしているが、自分の中では電気が走っている。

互いに「この人!」と思ったからか、席順を決めるときに、なんとなく自分たちが近くになるような話の流れに、どちらともなくしていくのが分かるのだ。
でも何も知らない友達の邪魔が入ってしまい、席は遠くなることもよくある。

二人での会話はできないが、みんなに投げかけた質問も、私だけに投げかけているのが分かる。
こんな風に思うなんて、どんだけ私は自意識過剰なんだ!とも思うが、席替えをしてやっと隣や向かい合わせの席に移動したときに、「やっと話せたね」という親密な空気が流れる。

時間が経っているので、流れるのが電気から空気に変わっている。
その空気が温かくなり、二人の空間を丸く包む。
周りから冷やかされたりするが、それに構うのが面倒だと思うくらい、良い雰囲気になる。
やはり、いつも恋はビビビからスタートするのだ!

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