母親との関係

私は小さい頃から厳しく育てられた。
特に母親からは、とにかく勉強勉強と、ことあるごとに怒られていた。
そのおかげで小学校の頃の成績は、テストでほとんど100点だったし、学年でもいつもトップ3争いに入っていた。

そして中学校から私立に入り、そのまま高校はエスカレートで進学した。
県内でも有名な進学校だったので、母は鼻が高かったらしい。当時はことあるごとに娘である私の自慢を周りにしていた気がする。
勉強以外の事には特に興味がなかったのか、とりあえず良い成績さえとっておけば、後はうるさく言われることはほとんどなかった。

だけど、ある日それが仇となった。
あれは確か高校2年の2学期の頃。
とりあえず勉強はがんばっていた。その代わり、勉強以外の楽しいことも覚えた。
隣のクラスの結構目立っていた男子から思いがけず告白をされ、人生初の彼氏ができた。

お互い初めての彼氏彼女だったし、まだ高校生だったから、それはそれは清いお付き合いだった。
そして彼と付き合いだしてから、私は日記を書くようになった。
「○月○日 ○○君と一緒に帰った。初めて手をつないで心臓爆発しそうだった!」なんてかわいい日記。
母は娘の勉強以外に興味の無い人だったから、日記は気にせず部屋の机の上においていた。

ある日学校から帰ったら、母から話があると言われ。
「あなた彼氏がいるの?最近勉強に身が入ってないと思っていたら。受験に差し支えたらどうするの!」
日記を見られていた。机の上に放置していた自分も悪いのだけど。
そこからは私への監視の日々。結局その彼ともギクシャクしてしまって気づいたら自然消滅で終わった。

けれど懲りずに日記は今でも続いている。でも、私にも知恵がつく。
その事があってから、日記は絶対見つからないような場所に保管するようになった。
ある程度大人になった最近の私の日記は結構ディープだ。
見られたらお母さん泡吹くかな。隠し通すのが親孝行かもしれない。

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