待てないぐらいの相手
駐車場にエンジン音。
部屋をノックされるまでが永遠に感じました。
久々に会った彼女は、長い黒髪を茶髪に染め相変わらずの巨乳で、随分と垢抜けた印象でした。
お尻が大きくなったように感じて体中を舐めるように眺めてしまった僕はそれを誤魔化すように久しぶりの再会を喜んで見せ、運転の疲れを労いました。
季節はセミが五月蝿い夏真っ只中で、キャミソールとミニスカートの彼女は相変わらず高校時代に彼氏と付き合い続けているはずなのに男を誘う雰囲気を纏っているのです。
たまらなくなった僕はお互いの近況や学校の愚痴を話しながら距離を詰めていきます。
すると彼女も気がついたのか「え~?するの?」少しめんどくさそうに言います。
彼女はいつもそうです。
最初は嫌がる振りが好きというわけではないのでしょうが。
手を握りキスをするともう、はぁはぁと頬を上気させその気になっていました。
僕の首に手を回すと耳元に唇が当たりそうな距離で「ん、かき混ぜて」と言いました。
もう僕も我慢できません。
彼女をベットに寝かせると下着を脱がせミニスカートをたくし上げるとそこに優しく触れました。
その後は、もうご想像の通りです。
どれぐらいの時間、バトルをしていたのかは、今となっては思い出せませんが、免許取りたての彼女が言っていた、車の運転の事は完全に飛んでいました。
謎の海外旅行
女友達がよくアジア旅行にでかけていて、その都度お土産を買ってきてくれる。
有給をフルに使って、仕事仕事の毎日だけじゃない人生を送りたいそうだ。
しかし、高給取りとうわけではないと言っていたのに、よくそんなにお金使えるな〜と思ったら、「誰か」につれていってもらっているようだ。
飲食店をチェーン展開している会社の社長や、元スポーツ選手など、その「誰か」は毎回変わるようだが、相手の出張や旅行についていくようだ。
非常に聞きづらいことだが付き合っているのかと聞くとそうでもないらしい。
怪しいのは肉体関係があるのか無いのか。
女友達といっても互いに大人だし、そこまで詮索してはいけないと思うのだが、なんとなく心配なのだ。
いわゆる「パパ」のような存在なのかもしれないと思うとなおさら。
泊まるときの部屋は同じかどうか聞くと、同じときもあるらしい。
ツインの部屋で、とくに何も無いとのこと。
還暦近い社長との旅行でまさか同じベッドで寝ているのかと心配したのでホッとした。
しかし、その男性たちには一体何のメリットがあるというのだろうか。
男的な立場で考えると、肉体関係もなくただ若い女の子を連れて、二人分の旅費を払うことで何の見返りも求めないなんて、心が大きな人だなぁ。
女友達は、職場の友人を誘って二人揃って旅行に連れていってもらったこともあるそうで、「ということは三人分の旅費!」と驚いてしまった。
もう「おじいちゃん」といえる年齢の人であれば、単に若い人が旅行で喜んでいるのを見るのが好きだというのは分かる。
しかし、20代、30代の男が見返りなく連れていくなんて、よく理解できない。