危険なふたり

ここ最近、地震が頻発している。
ついにはお隣の中国でも、再び四川省で大地震が起こってしまった。
そして先日、静岡県の茶畑で大規模な地滑りが発生した。

報道で映像を見ると、今にも滑り落ちてきそうに、茶畑を分断してずれていた。
避難勧告がすぐさまだされ、数時間経ったあと、ずれていた部分が完全に滑り落ちていった。

深い緑色が美しい茶畑が見るも無惨な、赤土がむき出しの風景に変わっていった様は、このお茶農家の方の心中を考えるとやりきれない。
これは地震の影響ではないのだろうか?元々あまり地盤が強い所ではなかったそうだが、時期的なことを考えると大規模地震が発生したあとの地滑りだったから関連性があるのかもしれない。

海底で隣の国とも繋がっていて、火山の上に土地がある地球に住んでいる以上、地盤やプレートの変動から逃れることはできない。
こんな地殻変動を繰り返して地球は長い年月生きていると考えると、人間にはどうしようもないことだと絶望してしまいそうだ。

日本では富士山の噴火についての検証が行われている。テレビでも特集が組まれ、最悪のシナリオとして作られた噴火の様子や火山灰が各地に積もる様子をおさめたVTRは、見るだけでも背筋が凍る思いがする。

こんな風になってしまえば、首都圏一円の機能は完全に麻痺してしまう。
だけど、火山の噴火を止めることなどできない。
ただただ、避難する際の用意や家屋の倒壊を防ぐ金具の設置などをして備えておくしかやることがない。

避難用の防災グッズを入れた袋を見るたびに、こんなバッグあってもしょうがないのでは?と無力さを感じるのだった。

もしふたりが、そういう天災に鉢合わせしたらと考えると、逢いたくてたまらなくなる。
余計に身体を重ね合わせると、激しくなってしまうのは、スリルな恋ばかりしているからであろうか。

私の体内のマグマは、いつでも噴火寸前である。
彼もまた、私を抱いてマグマをドロドロと、私の身体に吐き出すのだ。

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